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【2026年】軒天塗装のすべて|劣化症状、費用相場、業者選び、DIYまで徹底解説

「自宅の軒天に、ひび割れやシミ、剥がれなど、気になる劣化はありませんか?」

もしかしたら、その軒天の劣化は、雨漏りや建物自体の耐久性に影響を及ぼすサインかもしれません。軒天は普段あまり意識しない部分ですが、建物を雨風から守る大切な役割を担っています。このまま放置しておくと、建材の腐食やシロアリ被害につながる可能性も…。

この記事では、そんな軒天の劣化にお悩みの方へ、軒天塗装の必要性から、具体的な劣化症状とその原因、塗装にかかる費用相場、塗料の種類、信頼できる業者の選び方、さらにはDIYでの実施についてまで、知っておくべき情報を網羅的に解説します。

この記事を読めば、あなたの住宅の軒天の状態を正しく把握し、最適なメンテナンス方法を見つけることができるはずです。大切な住まいを長持ちさせるために、ぜひ最後までご覧ください。

軒天とは?その役割と重要性

軒天とは、屋根が外壁よりも外側に突き出している部分(軒)の裏側の天井部分を指します。一般的にはあまり意識されることのない箇所かもしれませんが、実は住宅を雨風や日差しから守る上で非常に重要な役割を担っています。

具体的には、軒天は屋根の構造材や外壁の上部を直射日光や雨水から保護し、建物の耐久性を高めています。また、軒天があることで外壁への雨水の跳ね返りを防ぎ、壁の汚れや劣化を軽減する効果もあります。

さらに、軒天は防火や延焼防止の観点からも重要です。万が一の火災の際、軒天が炎の侵入を遅らせ、火が家全体に広がるのを防ぐ役割も果たします。このように、軒天は建物の美観を保つだけでなく、構造的な保護、防火、換気といった多岐にわたる重要な機能を持ち、住まいを長持ちさせるために欠かせない部分と言えるでしょう。

軒天の劣化症状と原因を知ろう

自宅の軒天に、普段から目を向ける機会は少ないかもしれません。しかし、軒天は建物を雨風や紫外線から守る重要な役割を担っており、気づかないうちに劣化が進行していることがあります。ここでは、軒天に見られる代表的な劣化症状と、その原因について詳しく解説します。これらのサインを見逃さず、早めに対処することが大切です。

ひび割れ・クラック

軒天に現れるひび割れやクラックは、劣化の初期症状として見られることが多いです。髪の毛のように細い「ヘアークラック」から、比較的幅の広い「構造クラック」まで様々です。主な原因としては、建物の経年劣化による素材の収縮・膨張、乾燥による塗膜のひび割れ、または地震や強風による建物のわずかな動きなどが挙げられます。これらのひび割れを放置すると、そこから雨水が侵入し、内部の建材を腐食させたり、カビの発生を促したりするリスクが高まります。

剥がれ・浮き

軒天の塗膜が部分的に剥がれたり、下地材が浮いてきたりする症状もよく見られます。これは塗料の寿命が来て密着性が低下している場合や、施工時の下地処理が不十分だった場合に起こりやすいです。また、雨水が軒天の裏側に侵入し、内部から下地材を腐食させることで、塗膜が押し上げられて剥がれることもあります。剥がれや浮きを放置すると、その範囲が広がるだけでなく、下地材がむき出しになり、雨水や紫外線に直接さらされて劣化がさらに加速してしまいます。

シミ・黒ずみ・カビ

軒天に発生するシミ、黒ずみ、カビは、主に湿気が原因で起こります。雨水が外壁を伝って軒天に跳ね返ったり、結露が発生したりすることで、軒天が常に湿った状態になると、藻やカビが繁殖しやすくなります。特に日当たりの悪い場所や、通気性が悪い環境では発生しやすい傾向があります。これらのシミやカビは見た目を損ねるだけでなく、健康被害を引き起こす可能性があり、また軒天の表面材を徐々に劣化させていくため、放置は避けましょう。

雨漏り

軒天からの雨漏りは、最も深刻な劣化症状の一つです。これは、屋根材の破損、外壁のひび割れ、または軒天自体の破損などによって、雨水が建物内部に浸入し、軒天を通して染み出してくることで発生します。軒天からの雨漏りを放置すると、構造材である木材が腐食し、建物の耐久性が著しく低下するだけでなく、シロアリの被害を誘発する可能性もあります。また、断熱材が濡れて機能が損なわれたり、室内にカビが発生したりと、住環境にも悪影響を及ぼします。雨漏りを発見した場合は、速やかに専門業者に相談し、原因を特定して対処することが非常に重要です。

なぜ軒天塗装が必要?塗装のメリット

軒天の劣化を放置することは、住宅の美観を損ねるだけでなく、建物の耐久性や構造そのものに悪影響を及ぼす可能性があります。軒天塗装は、これらの問題を解決し、大切な住まいを長持ちさせるために非常に重要なメンテナンスです。ここでは、軒天塗装を行う具体的なメリットについて解説します。

美観の向上

軒天は、外壁や屋根に比べると目立たない部分と思われがちですが、実は住宅全体の印象を大きく左右する要素です。劣化によってひび割れ、剥がれ、シミ、カビなどが発生した軒天は、どんなに外壁や屋根がきれいでも、住宅全体を古びて見せてしまいます。軒天を塗装することで、新築時の美しい外観を取り戻し、外壁や屋根との統一感も生まれるため、住まい全体の美観が格段に向上します。来客や通行人からの印象も良くなり、住宅の資産価値維持にも貢献するでしょう。

耐久性の向上と雨漏り防止

軒天は、屋根の先端部分から外壁まで伸びており、雨水や紫外線、湿気から建物を守る重要な役割を担っています。しかし、長年の風雨にさらされることで、軒天材自体が劣化し、塗装が剥がれて防水性が低下することがあります。軒天塗装を行うことで、塗膜が軒天材を保護し、雨水の浸入を防ぎます。特に、劣化した軒天から雨水が建物内部に侵入すると、やがて雨漏りにつながる可能性が高まります。塗装による防水機能の回復・強化は、雨漏りリスクを大幅に低減し、建物の耐久性を向上させるために不可欠です。

建材の保護

軒天の塗装は、その下にある木材やケイカル板といった下地材を直接的に保護する役割も果たします。塗装が劣化すると、雨水や湿気が軒天材の内部に浸透しやすくなり、木材の腐食やケイカル板の劣化を早めます。腐食が進むと、軒天が剥がれ落ちるだけでなく、構造材にまで影響が及ぶこともあります。また、湿った木材はシロアリの格好の住処となり、甚大な被害につながるリスクも高まります。軒天塗装は、これらの外部要因から下地材を守り、建物の構造的な健全性を維持するために非常に重要なメンテナンスなのです。

軒天塗装の種類と工法

軒天の劣化状況や建物の状態、ご予算によって、最適な塗装工法は異なります。ここでは、代表的な軒天塗装の工法を3つご紹介します。ご自身の状況に合わせて、どの方法が適しているか検討してみてください。

部分補修

部分補修は、軒天のごく一部に軽微な劣化(小さなひび割れ、限定的なシミ、わずかな剥がれなど)が見られる場合に選択される工法です。劣化箇所のみを補修するため、費用を抑えられる点が最大のメリットと言えるでしょう。しかし、広範囲にわたる劣化や、複数の箇所で問題が発生している場合には不向きです。また、補修後の色合わせが難しく、周囲との色の差が目立ってしまう可能性もあります。あくまで応急処置や軽微な劣化に留める場合に検討する工法です。

全面塗装

軒天全体を塗装し直すのが全面塗装です。これは最も一般的な軒天のメンテナンス方法であり、美観の一新、軒天全体の耐久性向上、防水機能の回復が期待できます。既存の塗膜が劣化している場合や、全体的な色褪せ、広範囲にわたるカビや汚れがある場合に適しています。塗装前には、高圧洗浄で汚れを落とし、下地のひび割れ補修や剥がれかけた塗膜の除去といった丁寧な下地処理が非常に重要です。この下地処理をしっかり行うことで、塗料の密着性が高まり、塗装の持ちが格段に良くなります。

カバー工法

カバー工法は、既存の軒天材の上に新しい板材などを重ねて設置する工法です。塗装では対応できないほどの重度な劣化(軒天材の破損、広範囲の腐食など)がある場合や、アスベストを含有する建材が使われている軒天の場合に有効な選択肢となります。既存の軒天を撤去する手間がないため、廃棄物処理費用を抑えられるメリットもありますが、一般的に塗装よりも費用が高くなる傾向にあります。新しい軒天材を重ねることで、断熱性や防火性が向上する付加価値も期待できるでしょう。

軒天塗装に使う塗料の種類と特徴

軒天塗装で使用される塗料にはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。ご自身の予算や求める性能(耐用年数、機能性など)に応じて最適な塗料を選ぶことが大切です。ここでは、主要な塗料の種類と特徴を比較しながらご紹介します。

シリコン塗料

シリコン塗料は、コストパフォーマンスに非常に優れているため、軒天塗装だけでなく外壁塗装でも広く採用されています。耐候性や防汚性が高く、費用と性能のバランスが取れているのが特徴です。比較的安価でありながら、十分な耐久性を発揮するため、一般的な住宅の軒天塗装には特におすすめできます。

フッ素塗料

フッ素塗料は、数ある塗料の中でも最も高い耐久性を持つ塗料の一つです。優れた耐候性により紫外線や雨風に強く、塗膜が長期間にわたって美しさを保ちます。また、汚れが付着しにくい低汚染性も特徴です。初期費用は高めですが、耐用年数が長いため、塗り替え回数を減らすことができ、長期的に見るとメンテナンスコストの削減につながります。

アクリル塗料

アクリル塗料は、比較的安価で手軽に購入できるため、DIYでの塗装を検討している方にも扱いやすい塗料です。発色が良いという特徴もありますが、耐用年数は短めです。そのため、費用を抑えたい場合や、一時的な補修、あるいは数年後の大規模なメンテナンスを前提とした繋ぎの塗装などに適しています。

その他の塗料(ウレタン、無機塗料など)

上記以外にも、軒天塗装に使える塗料はいくつかあります。

  • ウレタン塗料: シリコン塗料よりも安価で、密着性や弾力性に優れています。ひび割れに追従する特性があるため、下地の動きがある場所に有効ですが、耐用年数はシリコン塗料より短めです。

  • 無機塗料: フッ素塗料をさらに上回る超高耐久性が特徴です。無機物を主成分とするため、紫外線劣化に非常に強く、長期にわたって建物を保護します。費用は最も高くなりますが、メンテナンスフリーの期間を最大限に延ばしたい場合に選択肢となります。

軒天塗装用塗料の種類と特徴をまとめると以下の表のようになります。

種類

特徴

耐用年数目安

費用相場(1㎡あたり)

アクリル塗料

発色が良い、安価、DIY向き。耐用年数は短い。

3~5年

1,000~1,800円

ウレタン塗料

密着性・弾力性が高い。ひび割れに追従。シリコンより安価。

5~8年

1,700~2,500円

シリコン塗料

耐候性・防汚性が高く、費用と性能のバランスが良い。コストパフォーマンス◎

7~15年

2,000~3,000円

フッ素塗料

高い耐久性・耐汚染性。塗り替え回数を削減できる。

15~20年

3,500~4,800円

無機塗料

最高の耐久性、紫外線劣化に強い。費用は最も高価。

20~25年

4,500~5,500円

軒天塗装の費用相場はいくら?

軒天塗装を検討する際、最も気になることの一つが費用でしょう。軒天塗装の費用は、塗装面積や劣化状況、使用する塗料の種類、依頼する業者などによって大きく変動します。ここでは、一般的な軒天塗装の費用相場と、その内訳について詳しく解説します。

費用の内訳(材料費・人件費・足場代など)

軒天塗装の総費用は、主に「材料費」「人件費(施工費)」「足場代」の3つの要素で構成されます。それぞれの費用目安は以下の通りです。

項目

費用目安

備考

材料費

1,000円~2,500円/㎡

塗料の種類やメーカーによって変動

人件費(施工費)

2,000円~5,000円/㎡

施工内容(補修の有無など)や業者によって変動

足場代

800円~1,500円/㎡

家屋全体に足場を組む場合、軒天のみでも発生

高圧洗浄費

100円~300円/㎡

塗装前の下準備として必須

その他諸経費

数千円~数万円

養生費、廃材処分費など

これらの合計で、軒天塗装の費用相場は1㎡あたり3,000円~7,000円程度が目安となります。例えば、一般的な戸建て住宅の軒天面積が30㎡とすると、総額で9万円~21万円程度かかる計算になります。ただし、軒天の劣化が激しく、下地補修に手間がかかる場合は、さらに費用が上乗せされることがあります。

塗装範囲による費用の違い

軒天塗装は、劣化の状況に応じて「部分補修」と「全面塗装」のいずれかを選択することになります。

  • 部分補修:シミや小さな剥がれなど、特定の箇所のみを補修・塗装する場合。

  • 全面塗装:軒天全体を塗装し直す場合。

部分補修であれば一見安く済むように思えますが、注意が必要です。足場代は塗装面積の大小にかかわらず、設置するだけで数十万円かかることがほとんどです。そのため、軒天の一部だけを塗装する場合でも、足場代が大きな割合を占めることになり、費用対効果が悪くなる可能性があります。外壁塗装や屋根塗装と同時に軒天塗装を行うことで、足場代をまとめて計上できるため、トータルコストを抑えることができます。

業者による費用の違い

軒天塗装の費用は、依頼する業者によっても差が出ます。大手のリフォーム会社やハウスメーカーは、下請け業者に依頼することが多いため、中間マージンが発生し費用が高くなる傾向があります。一方、地域密着型の専門業者や自社施工の業者は、中間マージンがない分、比較的費用を抑えられる場合があります。

適正な価格で施工してもらうためには、複数の業者から見積もりを取ることが非常に重要です。見積もり内容を比較検討し、費用だけでなく、使用する塗料の種類や保証内容、担当者の対応なども総合的に判断して、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

失敗しない!軒天塗装業者の選び方

軒天塗装は、専門的な知識と技術を要する作業です。そのため、信頼できる業者選びが非常に重要となります。ここでは、後悔しない業者選びのためのポイントを具体的に解説します。

実績と専門知識

業者を選ぶ際は、まずその業者の施工実績と専門知識を確認しましょう。軒天塗装は高所の作業であり、使用する塗料の種類も多岐にわたるため、経験豊富な業者を選ぶことが重要です。

具体的には、以下のような点を確認すると良いでしょう。

  • 過去の施工事例: 軒天塗装の実績が豊富か、ウェブサイトやパンフレットなどで施工事例を確認しましょう。

  • 資格の有無: 塗装技能士などの資格を持つ職人がいるかどうかも判断基準の一つです。

  • 地域での評判: 口コミサイトやSNS、知人からの情報なども参考に、地域での評判が良い業者を選びましょう。

見積もりの詳細さ

複数の業者から見積もりを取り、その内容を比較検討することは非常に重要です。特に注意したいのは、見積もりの詳細さです。

  • 内訳の明確さ: 材料費、人件費、足場代、高圧洗浄費などが項目ごとに明確に記載されているか確認しましょう。

  • 使用する塗料: どのような塗料を使用するのか、そのメーカーや製品名が具体的に記載されているか確認してください。

  • 追加費用の有無: 「一式」といった曖昧な表記が多い見積もりは、後から追加費用を請求されるリスクがあるため注意が必要です。不明な点は必ず事前に質問し、納得できるまで説明を求めましょう。

保証内容

施工後の保証は、万が一のトラブルに備える上で非常に重要な要素です。保証期間や保証内容が明確な業者を選びましょう。

  • 保証期間: 軒天塗装の保証期間は、一般的に3年〜10年程度が目安です。使用する塗料の種類や業者の規定によって異なります。

  • 保証範囲: 塗膜の剥がれ、色あせ、ひび割れなど、具体的にどのような事象が保証の対象となるのかを確認しましょう。

  • 保証書の発行: 口頭での約束だけでなく、必ず保証書を発行してもらえるか確認してください。保証書は、トラブル時の重要な証拠となります。

コミュニケーション

担当者とのコミュニケーションも業者選びの重要なポイントです。安心して工事を任せられるかどうかは、担当者の対応にかかっています。

  • 対応の丁寧さ: 質問に対して丁寧に、分かりやすく説明してくれるか。

  • ヒアリング力: こちらの要望や懸念事項をしっかりと聞き取ってくれるか。

  • 提案力: 軒天の状態に合わせた最適な提案をしてくれるか。

これらの点を確認し、信頼関係を築ける業者を選ぶことで、スムーズで満足度の高い軒天塗装を実現できるでしょう。

軒天塗装DIYは可能?メリット・デメリットと注意点

軒天塗装は、専門業者に依頼するのが一般的ですが、「自分でできないか」とDIYを検討する方もいるでしょう。ここでは、軒天塗装をDIYで行う場合のメリットとデメリット、そして知っておくべきリスクについて解説します。

DIYのメリット

軒天塗装をDIYで行う最大のメリットは、やはり費用を抑えられる点です。業者に依頼すると発生する人件費や足場代の一部を削減できるため、材料費のみで済ませられる可能性があります。また、自分のペースで作業を進められる自由さや、完成した時の達成感もDIYならではの魅力です。簡単な補修であれば、業者に見積もりを依頼する手間も省けます。

DIYのデメリットとリスク

一方で、DIYには多くのデメリットとリスクが伴います。特に軒天は高所に位置するため、脚立や足場からの転落事故など、高所作業特有の危険性が非常に高いです。安全対策を怠ると、命に関わる重大な事故につながる恐れもあります。

また、塗装には専門的な知識や技術が求められます。下地処理が不十分だったり、塗料の選定を誤ったりすると、塗膜がすぐに剥がれてしまったり、ムラができたりして、見た目が悪くなるだけでなく、本来の保護効果も十分に発揮されません。結果的に、かえって費用がかさむことになりかねません。

さらに、作業には時間と労力がかかり、塗料や道具の準備、養生、清掃なども全て自分で行う必要があります。特に、広範囲の塗装や劣化が進行している場合の補修は、素人には非常に困難です。

DIYで必要な道具と手順の概要

もしDIYで軒天塗装を行う場合、以下のような基本的な道具が必要になります。

  • 脚立または足場: 高所作業の必須アイテム。安全な高さと安定性を確保できるものを選びましょう。

  • 塗料: 軒天の素材や劣化状況に合わせた適切な塗料を選びます。

  • 刷毛・ローラー: 塗装面積や細かな部分に応じて使い分けます。

  • 養生テープ・マスカー: 塗料がついてはいけない部分を保護するために使います。

  • サンドペーパー・ワイヤーブラシ: 下地処理(汚れ落とし、ケレン)に使用します。

  • 保護具: 軍手、保護メガネ、マスクなどは安全のために必ず着用しましょう。

大まかな作業手順としては、まず軒天の汚れを落とし、剥がれかかった古い塗膜を除去する「清掃・下地処理」を行います。次に、塗料が付着してはいけない箇所を「養生」し、その後「下塗り」「中塗り」「上塗り」と複数回に分けて塗装を進めます。

しかし、これらの手順を正確かつ安全に行うには専門知識が必要です。特に高所作業の危険性や仕上がりの品質を考えると、DIYでの実施は小規模な補修に留め、本格的な塗装は専門業者に依頼することを強くおすすめします。

軒天塗装の適切な時期と頻度

軒天塗装は、建物の美観と機能を維持するために重要なメンテナンスです。適切な時期に塗装を行うことで、建物の寿命を延ばし、将来的な大きな修繕費用を抑えることができます。ここでは、軒天塗装を行うべき目安と、劣化サインの見つけ方について解説します。

築年数ごとの目安

軒天塗装の一般的な目安は、築10年〜15年とされています。ただし、これはあくまで目安であり、使用されている軒天材の種類や塗料、地域の気候条件、日当たりなどの環境によって変動します。

多くの場合、外壁塗装や屋根塗装と同時に軒天塗装を行うのが費用対効果の面で最も効率的です。足場を一度組むだけで済むため、足場代を二重に支払う必要がなく、全体のコストを抑えることができます。外壁や屋根の塗り替えを検討する際は、軒天の状態も併せて点検し、同時にメンテナンスを計画することをおすすめします。

劣化サインを見逃さない

築年数だけでなく、実際に軒天に現れる劣化症状も塗装時期を判断する重要なサインです。以下のような症状が見られたら、早めに専門業者に相談し、点検してもらいましょう。

  • ひび割れ・クラック:塗膜や軒天材自体に亀裂が入っている状態です。

  • 剥がれ・浮き:塗膜が剥がれたり、浮いてきたりしている状態です。

  • シミ・黒ずみ・カビ:雨水が浸入している可能性や、湿気によるカビの発生が考えられます。

  • 変色・色あせ:塗料の劣化により、本来の色が失われている状態です。

これらのサインは、軒天の保護機能が低下している証拠です。定期的にご自宅の軒天を目視で点検し、小さな変化も見逃さないように心がけましょう。早期発見・早期対応が、建物の健康を保つための鍵となります。

軒天塗装をしないとどうなる?放置するリスク

軒天の劣化は単なる見た目の問題に留まらず、放置することで住宅全体に深刻なダメージを与える可能性があります。ここでは、軒天塗装を怠った場合に起こりうる具体的なリスクについて解説します。

雨漏りの進行

軒天のひび割れや剥がれ、穴あきといった劣化は、雨水が建物内部へ侵入する直接的な経路となります。軒天から侵入した雨水は、屋根裏や壁の中を伝って住宅内部へと広がり、天井や壁にシミを発生させるだけでなく、最終的には雨漏りとして表面化します。雨漏りが放置されると、断熱材の性能低下、カビの発生、さらには木材の腐食といった深刻な被害を引き起こし、住宅の快適性や健康を損なうことになります。

構造材の腐食

軒天の劣化によって雨水や湿気が頻繁に侵入するようになると、軒天自体の建材だけでなく、屋根や外壁を支える重要な構造材(垂木や野地板など)が常に湿った状態になります。木材は湿気を含むと腐りやすくなるため、構造材の腐食が進行し、建物の耐久性や強度が著しく低下するリスクがあります。最悪の場合、大規模な修繕が必要となり、高額な費用が発生することもあります。

シロアリ被害の誘発

シロアリは湿った木材を好むため、軒天の劣化によって湿気がこもりやすくなった構造材は、シロアリにとって格好の繁殖場所となります。軒天から侵入したシロアリは、建物の内部へと活動範囲を広げ、柱や梁といった主要な構造材を食い荒らしていきます。シロアリ被害は発見が遅れることが多く、気づいた時には建物全体に広がり、大規模な修繕が必要となるケースが少なくありません。その修理費用は非常に高額になる傾向があります。

建物の資産価値低下

軒天の劣化を放置することは、住宅の美観を大きく損ねるだけでなく、建物の資産価値を低下させる要因にもなります。ひび割れや剥がれ、雨染みなどが目立つ軒天は、住宅全体が手入れされていない印象を与え、購入希望者や賃借希望者にとってマイナス評価となります。将来的に住宅の売却や賃貸を検討する際、軒天の劣化が価格交渉の材料となったり、買い手が見つかりにくくなったりするリスクがあるため、定期的なメンテナンスで良好な状態を保つことが重要です。

軒天塗装に関するQ&A

ここでは、軒天塗装に関してよくある疑問や不安を解消するため、Q&A形式で分かりやすく解説します。

Q1:軒天塗装にかかる期間はどのくらいですか?

A1: 軒天塗装の期間は、建物の規模や劣化状況、天候によって異なりますが、一般的には1〜3日程度が目安です。他の外装工事(外壁塗装や屋根塗装)と同時に行う場合は、その工事期間に含まれることがほとんどです。

Q2:軒天塗装には足場が必要ですか?

A2: 基本的に軒天塗装には足場が必要です。安全かつ高品質な作業を行うためには、作業員が安定した場所で作業できる足場の設置が不可欠です。特に2階以上の高さや、軒天の範囲が広い場合は、足場なしでの作業は危険を伴い、仕上がりにも影響が出ます。ただし、部分的な補修で脚立が届く範囲であれば、足場が不要なケースもあります。

Q3:冬場や雨の日でも軒天塗装は可能ですか?

A3: 冬場でも塗装は可能ですが、気温が低すぎると塗料が乾燥しにくくなるため、作業期間が長くなることがあります。一般的に、塗料メーカーは5℃以上の環境での施工を推奨しています。また、雨の日は塗料の密着不良や乾燥不良の原因となるため、塗装作業は行いません。悪天候が予想される場合は、事前に日程調整を行います。

Q4:軒天塗装だけを依頼することはできますか?

A4: はい、軒天塗装だけでも依頼することは可能です。しかし、多くの場合、外壁塗装や屋根塗装と同時に行うことで、足場代を一度で済ませることができ、トータルコストを抑えられます。軒天のみの塗装でも足場代は発生するため、費用対効果を考慮して検討することをおすすめします。

Q5:軒天塗装の保証期間はどのくらいですか?

A5: 業者によって異なりますが、軒天塗装の保証期間は1〜5年程度が一般的です。使用する塗料の種類や施工方法によっても変わるため、契約前に必ず保証内容を確認しておきましょう。保証期間内に不具合が発生した場合は、無償で補修してもらえるため、保証書は大切に保管してください。

まとめ:軒天塗装で住まいを守り、資産価値を高めよう

この記事では、軒天の役割から劣化症状、塗装の必要性、費用相場、塗料の種類、業者選び、そしてDIYの可否まで、軒天塗装に関するあらゆる情報を網羅的に解説してきました。

軒天は普段あまり意識しない部分かもしれませんが、建物の美観を保ち、雨水や紫外線から構造材を守る重要な役割を担っています。ひび割れや剥がれ、シミといった劣化サインを見逃さず、適切なタイミングでメンテナンスを行うことが、住まいを長持ちさせる秘訣です。

軒天塗装は、単に見た目をきれいにするだけでなく、建物の耐久性を向上させ、雨漏りや構造材の腐食、さらにはシロアリ被害といった深刻なトラブルを未然に防ぐことにも繋がります。適切なメンテナンスは、結果として大切な住まいの資産価値を守り、高めることにも繋がるでしょう。

もしご自宅の軒天に劣化が見られる場合は、この記事で得た知識を参考に、まずは状態を正確に把握することから始めてみてください。そして、信頼できる専門業者に相談するか、ご自身の状況に合わせてDIYでの実施を検討するなど、最適な方法を選択することが重要です。

大切な住まいを守り、快適な暮らしを維持するために、この機会にぜひ軒天のメンテナンスをご検討ください。